象牙ピアノ鍵盤
人によって顔や表情が違うように、ピアニストによってその弾き方は千差万別です。しかし、どの演奏スタイルにも共通するものがあります。それは、鍵盤に触れて音を奏でているという事実、ピアノとピアニストをつなぐ唯一の場所が鍵盤と指先であるという事実です。このことは、いかに指先の感覚と鍵盤の感触が大切かを物語っているといえます。
現在、市販されて使用されているほとんどのピアノ鍵盤は、硬化プラスチックの表板で作られています。しかし、アンティークピアノのすべてがそうであるように、元来ピアノの鍵盤は象牙で作られていました。
象牙が貴重品となった今なお、象牙鍵盤が多くの音楽家に愛されているのは、象牙の持つ高級感と温かみのある手触りだけではなく、演奏中の汗による指先の滑りを限りなく抑え、確実なタッチレスポンスを実現してくれるからです。表板の痛みや汚れによるタッチレスポンスの劣化、またはオーバーホール・修理の際には、価値ある高級象牙鍵盤への張り替えをお勧めいたします。
フルピースタイプ 象牙鍵盤
鍵盤を1枚の象牙で作ったタイプ。価値ある象牙を贅沢に使用しているため、ジョイントタイプに比べ高価であるが、弾くことへの満足感に、持つことの喜びがプラスされます。
皮もない完全な中身板で色落ちもなく象牙本来の色合い、サイズも揃っているためお使いになる用途次第で製品が大化けする可能性の秘めた魅力ある材料です。象牙の薄板は切断時のロスが多く、1枚切るごとに1枚分の材料が粉になってしまうほどです。
象牙鍵盤は、希少性が高く、今後新規での製造が不可能となります。在庫が限られており、今後価格の変更が予告なしに行われる場合がございます。


グレード | 価格(税別) | 在庫 |
---|---|---|
G-A | - | なし |
G-B | 260,000 | あり |
G-C | 225,000 | あり |
G-CC | 180,000 | あり |
G-D | 135,000 | あり |
ジョイントタイプ 象牙鍵盤
鍵盤を2分割したタイプです。アンティークピアノはこのタイプで作られており、フルピース鍵盤と全く違った性質、タッチを味わうことができます。現在はフルピースタイプのみの取り扱いとなっています。

